近況報告
残念ながら緊急事態が延長となりました。舞台、お稽古、ワンコイン講座は依然お休み状態になっております。これがあと一か月続くことは、辛いという気持ちを通り越しております。
能楽師人生でこれほど自宅にいたことはありませんでしたので、家族と時間を過ごす時間が多くなり、とてもよかったと思う反面、毎日の自分の生活をどう過ごすかは重要な課題でした。
前向きに考えなければいけないと思いつつ、モチベーションが下がり気味でしたが、自分だけが辛いわけではないと、また2年後に迎える還暦の時の準備なのだと考えようと思い、ひたすら稽古をすることにしました。
ありがたいことに自宅に舞台がございます。いつでも稽古ができる場所があることは本当にありがたいことです。
不器用な私ができることは稽古しかありません。これが私の根幹です。
成果はどうなるかはわかりませんが、今私がやらなければならないことは稽古だとおもいました。
朝舞台を拭き、6月に武田宗典氏の会で勤める富士太鼓の仕舞、それから仕舞をあ行から順に7、8番舞う、東京観世会で勤める予定でした大江山(今日から8月に予定の柏崎)、そのほか神舞、序之舞を連続舞う。これを毎日の日課にしております。
仕舞は215番強ありますが、稽古を受けてない7番以外を舞っております。
今月中旬くらいに終わる予定です。その後はその7番や他の舞を稽古の予定です。
自分の稽古以外に崇俊の稽古もいたしております。
一期の堺ここなりと 生涯かけて 能を捨てぬより 外は稽古あるべからず
世阿弥のことばの通りでございます。
6月以降お目にかかれる日を楽しみにしております。