東京観世会の小督

26日㈯の東京観世会で小督を勤めさせて頂きます。初演です。
ツレとトモは1回ずつ勤めました。

平家物語にも出ている小督の局がツレで、シテは帝の手紙を携えて小督を訪ねる源仲国です。白髪交じりの人だったそうですから私もそろそろの年でしょうか。まだまだと思っていましたが。

小督は高倉天皇(中宮は建礼門院)に愛されたゆえに清盛に妬まれ、内裏から身をひそめます。帝は悲しみ、小督への手紙を仲国に渡されます。琴の名手だった小督の音色を知っているので、探すことができるとワキの勅使に言います。
折しも今夜は八月十五夜で小督は琴を弾きます。仲国は小督の居場所を見つけて手紙を渡します。

能では珍しい片折り戸、柴垣の大がかりな作り物が出ます。
小督の返信の手紙を携えて仲国は酒宴の舞を舞い、やがて馬に乗って帰ります。

若かったこともあり、あまり好きな曲ではなかったのですが、稽古していると段々面白くなってきました。
私の個人的な考えなのですが、シテの仲国は小督に淡い恋心があったよう気がするのです。

肩の力を抜いて勤めたいと思います。 明日が申し合わせです。

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