国栖(くず)

14日の日曜日朋之会で国栖を勤めます。

今年最後のシテになります。

吉野を舞台にした壬申の乱の話です。詳しいあらすじは省略させていただきます。

今日はちょっとしたエピソードをお話しさせていただきます。

この曲には子方が出ます。清見原の天皇、大海人皇子です。

私はこの曲の子方は勤めておりません。崇俊は一度勤めております。

これは昔伺った話です。

子方が曲の途中で船に隠れるところがあるのですが(船をかぶせてかくれます)、隠れている間はじっとしていないといけません。その船の中で舞台の板の穴に指を入れていたら取れなくなってしまい、泣いてしまったお子さんがいらしたそうです。

観世能楽堂の板は節がございませんのであり得ませんが、じっと我慢している子方がついやりたくなるその心理は理解できます。

そこに穴があれば私もやっているかもしれません。(今でも)

今回子方の武田章志さんは今月で5番近い子方をされています。今月だけで。ものすごいことです。

子方は代役がいませんから体調管理など大変なことです。(私も経験しました)

章志さんの熱演を是非ご覧ください。(私も負けずに頑張ります。)

今日は練馬区立立野小の能楽教室です。今年最後の小学校訪問です。頑張ります。

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